W杯南米予選5位のウルグアイ。プレイオフに自信と警戒心 (2ページ目)

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki
  • photo by GettyImages

 ウルグアイの最終節の相手はアルゼンチンだが、これはむしろ好都合と考えられた。伝統の"ラプラタ河クラシコ"なので、予選云々にかかわらずモチベーションは高まる。その一方、アルゼンチンのサベーラ監督はサブ選手を試すため、純粋なレギュラーはGKロメロだけというBチームを編成した。キャプテンは、2006年のドイツW杯で活躍したマキシ(・ロドリゲス)。ウルグアイはふくらはぎに不安を抱えるフォルランが前節に続きベンチスタートとなったが、戦力的には互角以上といえる。

 敗れても6位に落ちることはないウルグアイは、開始から前がかりで試合を進める。そして8分、スアレスのFKからロドリゲスが先制ゴールを決める。この早い先制点に、サポーターは奇跡が起こるのではと大興奮。しかし14分、マキシに同点とされ、33分にお得意のシミュレーションでスアレスが得たPKを自ら決めるも、再びマキシのゴールで追いつかれ、2-2で前半を終了する。後半の立ち上がり、ウルグアイはスアレスとカバーニのホットラインで3点目をあげ、その後も21分にはバーとポストを連続で叩くなどチャンスはあったが、追加点は生まれず終戦を迎えた。

 勝利の立役者となったロドリゲスは、「大量点を取って(4位入り)、という目標は達成できなかったが、(我々にとって)世界で最も重要なクラシコに勝てたので、まあそれはよかった」と心境を語った。

 ウルグアイはこれで、日韓W杯から4大会連続でプレイオフに回ることになった。一昨年にはコパ・アメリカを制し南米王者となり、FIFAランキングも最高で2位(昨年7月)、そして現在も7位という実力ながら、W杯予選は鬼門らしい。

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