U-20W杯総括。日本はアジアの中で遅れをとった

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 6月21日からトルコで開かれていた、20歳以下のナショナルチーム世界一を決めるU-20ワールドカップ。7月13日にイスタンブールで決勝が行なわれ、フランスが0対0からのPK戦の末にウルグアイを下し、初優勝を飾った。

 今大会は、過去最多となる通算6度優勝を誇るアルゼンチン、これに次ぐ5度優勝のブラジルが、いずれも南米予選(U-20南米選手権)で敗退して出場できず。加えて、優勝候補と見られたヨーロッパ王者のスペインや、南米王者のコロンビアがベスト4を前に姿を消すなど、終始混戦の様相を呈した。

優勝はウルグアイに勝利したフランス。PK戦までもつれた試合を制した。また、イラクのベスト4進出など、アジア勢の躍進も目についた大会となった優勝はウルグアイに勝利したフランス。PK戦までもつれた試合を制した。また、イラクのベスト4進出など、アジア勢の躍進も目についた大会となった 優勝したフランスにしても大会を通して見ると、ムラのある戦いぶりが目についた。それでもユベントスに所属するキャプテンのMFポグバや、今オフにアーセナル移籍が決まったFWサノゴなど、タレントは揃っており、個人能力の高さで押し切っての優勝だった。

 そんな混戦となった大会において大きなトピックとなったのが、アジア勢の躍進である。

 アジアから出場した4カ国のうち、オーストラリアを除く3カ国がグループリーグを突破。イラクがベスト4に、韓国とウズベキスタンがベスト8に進出した。すなわち準々決勝に進出した8カ国のうち、実に3カ国をアジア勢が占めたわけだ。

 まずは、4位となったイラクの健闘を称えなければならない。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る