2013.07.19

アンチェロッティ監督就任でレアル・マドリードはどうなる?

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • photo by Getty Images

 過去にはミラン、チェルシー、PSGなどを率いてきたカルロ・アンチェロッティを舵取り役に迎えた新体制のレアル・マドリードが、7月16日に始動した。

 イスコ、イジャラメンディ、カルバハルといった次代を担う若きスペイン人選手が加入したチームは、リーガはもちろん、クラブの悲願である10度目のチャンピオンズリーグのタイトル獲得を一番の目標に、全てのタイトルで優勝争いをすることが義務づけられている。だが、そのためにイタリア人監督がまず手をつけなければいけないのは、前任者モウリーニョが残してしまった確執や溝を埋め、チームを「レナシミエント(再生)」することだろう。

練習を開始したレアル・マドリード。新監督アンチェロッティ(左)とカカ チェルシーにしろ、インテルにしろ、その影響力の大きさからか、モウリーニョが去った後のチームは、まるで焼畑農業をした土地のように荒れ果て、新たな息吹が育つのを待つ、困難な状況に陥ってきた。だからこそ、土壌(チーム)をいかに耕し、成長させ、豊かな実り(結果)をつけさせるかがアンチェロッティに課された課題だ。

 アンチェロッティにとっての幸運は、ポルトガル人監督が過去に率いていたチームとは違い、ロッカールームの中の重鎮たちが"モウリーニョ症候群"にかかっていないことだ。"仲裁者"とスペインメディアが呼んでいるように、会話を重視し、良好な関係を築くことを第一に考えているアンチェロッティのもとには、休日を返上してGKカシージャス、DFセルヒオ・ラモスが会いに行き、どのようなチーム作りをするのかを話し合うなど、すでに良い雰囲気も生まれている。