2013.07.22

ウェイン・ルーニーが移籍すると、香川真司の立場はどうなる?

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi
  • photo by AFLO

ユナイテッド1年目の香川真司のプレイを支えていたウェイン・ルーニー マンチェスター・ユナイテッドのFW、ウェイン・ルーニーの周辺が騒がしい。

 イングランドでは、すでに昨季から移籍報道が過熱していた。国外ではパリ・サンジェルマン(PSG)とバイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリードが獲得レースに名乗りを挙げ、国内ではチェルシーとアーセナルが興味を示していた。その後、昨季セリエA得点王のエディンソン・カバーニを巨額の移籍金で獲得したPSGはルーニーから手を引き、バイエルンも噂の段階に終わったようだ。残る国外クラブ、レアルについて『デイリーメール』紙は、「(レアル新監督の)カルロ・アンチェロッティはルーニーがお好みの選手」と報じているものの、妻や子どもの生活面を重視する本人の性格からして、仮にルーニーが移籍するのであれば、プレミアリーグのクラブになるだろうというのが現在の国内メディアの見方だ。

 なぜ、ここまで移籍報道が盛り上がっているのか?

 その理由のひとつに、まずは「本人の意志」が挙げられる。マンチェスター・ユナイテッドのサー・アレックス・ファーガソン前監督は、昨季終盤に「ルーニーは移籍を志願していた」と暴露。以前から噂されていた移籍報道は、これで一気にヒートアップした。

 そしてふたつ目には、ユナイテッドの新監督デイビッド・モイーズの存在である。

 もとよりモイーズは、エバートン時代に当時16歳だったルーニーをレギュラーに抜擢し、スターダムへと押し上げた指揮官だ。ところが、両者の関係はルーニーのエバートン時代末期に悪化し、ルーニーが自伝本でモイーズ批判を行なったことで、緊張関係は頂点に達した。モイーズは名誉棄損でかつての愛弟子を訴え、最終的にルーニーが賠償金を支払って謝罪している。こうして両者の関係は、一応、表面上の修復を見せて終わった。