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高校サッカー選手権で頂点に立つのはどこか? 今年も激戦必至! 優勝候補は複数 (3ページ目)

  • text by Morita Masayoshi

【混戦が予想されるなか勝ち抜くのは?】

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この記事に関連する写真を見る「堀越(東京都A)は選手権で異常な強さを発揮するチームで、インターハイ予選は代表決定戦まで進めず、リーグ戦も見に行った試合では相当苦しかった。正直、今年はどうなのかなと思っていたのですが、選手権予選になるとしっかり仕上げてきました。

 ボトムアップ方式で選手たちが一生懸命1年かけてチームを作っていくので、シーズンの後半によくなっていくのは間違いないのですが、選手権の勝ち方、勝つための流れを作っていけるチームになったと選手権予選を見ていて感じました。昨年大会の得点王FW三鴨奏太(3年)を筆頭に昨年の選手権を経験した選手が7、8人残っているのは大きなアドバンテージ。2回戦、3回戦を駒沢陸上競技場で戦えるのもプラスです。

 近年は明秀日立(茨城県)が全国でも存在感を見せていたなか、3年ぶりの出場を決めた鹿島学園(茨城県)も面白いです。今年はタレントが多く、U-17タイ代表にも入っているGKプムラピー・スリブンヤコ(2年)は身長が192㎝もある楽しみな選手。DF齊藤空人(3年)とDF中川光星(3年)のCBコンビも高さがあって堅い。攻守においてコレクティブなチームです」)(土屋氏)

「個人的には浜松開誠館(静岡県)が面白いと思っています。すごくアグレッシブなチームで、前からどんどんボールを奪いにいくし、持ったら素早くゴールを目指すサッカーが真骨頂ですが、主将のMF川合亜門(3年)を筆頭に技術のある選手も多く、細かい崩しもできる。

 印象的だったのは今年のインターハイ2回戦で対戦した立命館守山(京都府)の吉田貴彦監督が発した言葉。『体感していなかったゲームテンポと強度だった』『映像を見たら守備の印象が強かったけど、実際に対戦したらすごくうまくて、まった全く奪えなかった』と。一方で夏冬ともに全国に行くのはこの代は初めてなのですが、川合が『自分たちが優勝した理由はアグレッシブさと泥臭さなので、貫いて全国で勝ちます』と口にするなど、スタイルがブレない姿勢にも好感を持ちました。

 楽しみなのは東福岡(福岡県)ですね。昨年は攻撃陣にタレントが少なく、堅守速攻を貫きベスト4まで進みましたが、今年は守備をベースにしつつも攻撃ができるだけの選手が揃っている。

 とくに推したいのはFW齊藤琉稀空(3年)で、サイズはあまりないのですが身体能力が高く、ラフにボールを入れてもきっちり収めてくれるし、自らドリブルしていってシュートまで持っていける。加えて、ここに来て台頭してきたDF小熊亮輔(2年)も攻撃センスがあって面白いです。初めてプレミアリーグから降格するなど苦しい1年を過ごしましたが、目指すサッカーを積み上げてきた印象を受けるので期待しています。

 初出場を果たした昨年の選手権以降、3大会連続で全国大会に出ている金沢学院大附(石川県)も楽しみなチームのひとつ。パスサッカーが売りですが、今年はエースのFW家邉凛太朗(3年)を生かす長いボールも多く、より相手にとって脅威になっています。選手たちが目標に掲げている8強以上もあると見ています」(森田氏)

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