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【クラブワールドカップ】リーベルプレートの選手たちが語る浦和レッズ戦 「彼らは守備を固めなかった」 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【海外メディアに好評だったグスタフソン】

 浦和の選手のなかで、世界から来ているメディアにフレンドリーだと好評だったのがグスタフソンだ。海外メディアに対して彼が語った試合の分析は、インテリジェンスを感じさせた。

「リーベルより浦和が劣っていると感じたところはひとつもない。選手もそろっていたし、ボールも足元にあった。相手を恐れてもおらず、互角に戦えると信じていた。しかし、何かが足りなかった。今日の浦和は100%でなかったし、僕が知っている浦和でもなかった。失点はすべて我々のミスだ。だが少なくともこの試合でチームを目覚めさせることはできたかもしれない。前半の浦和は眠っているようだったが、後半はずいぶんよくなってきた。僕たちはここに遠足にきたわけじゃない。何がいけなかったのか、どうすればいいかをこのあと皆で話し合いたい。次の2試合は絶対に勝たなくてはいけないから」

 試合を見た筆者の感想はいたってシンプルだ。とにかく浦和のディフェンスは弱かった。

 GKの西川周作は優秀で、失点は彼のせいではなかったが、それでもタイミングがずれているところが見られた。SBの石原広教は対峙するマルコス・アクーニャにいつもおいていかれ、チームを助けていないように見えた。またCBのダニーロ・ボザはマークが緩く、相手アタッカーを自由にし、背中を見せていた。正直、1点目と3点目の失点は彼のせいだったと思う。一方、2点目の失点はマリウス・ホイブラーテンのミス。彼はいつも競り負けてボールを相手に渡していた。彼らがいつもJリーグでどんなプレーをしているのかは知らないが、世界で戦うにはこんなCBでは通用しない。

 長沼洋一は、フランコ・マスタントゥオーノとの戦いには敗れていたが、攻撃には貢献していた。浦和のMVPはグスタフソンだったと思う。彼にはしっかりとしたプレーのビジョンがあり、チームを引っ張っていた。もうひとり、私の興味を引いた選手は金子拓郎だ。彼のシュートはすばらしかった。マテウス・サヴィオは、前半はひどかったが、後半に入ってからは調子を上げ、チームにバランスを与えていた。そんな選手をなぜ交代させたのかは謎だった。

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