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「3.11」復興応援試合で観客の少なさに思うこと 14年目の今「震災」をどう報じるべきか (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【ベガルタだからこそできること】

 今シーズンのJ2は、20チーム中11チームがJ1で戦ったことのあるクラブだ。J1から降格したサガン鳥栖と北海道コンサドーレ札幌が開幕から4戦勝利なしと苦しむ一方で、J3から昇格したRB大宮アルディージャが首位と勝ち点で並ぶ2位に立ち、初のJ2参戦となるFC今治も好スタートを切っている。

 東日本大震災を経験したベガルタだけが、崇高な使命感とか壮烈な覚悟を背負っているわけではない。それでも、彼らが戦いのステージを上げ、J1で注目を集めることによって、「3.11」はもちろん防災や減災といった考えが、サッカーを通して人々の生活に染みわたっていくような気がする。

 きっとそれは、彼らだからこそできることなのだ。

著者プロフィール

  • 戸塚 啓

    戸塚 啓 (とつか・けい)

    スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本サッカー』(小学館)

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