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ヴィッセル神戸の新キャプテン・山川哲史の覚悟 「ご飯が喉を通らなかった」連覇達成の舞台裏を語る

  • 高村美砂●取材・文 text&photo by Takamura Misa

ヴィッセル神戸
山川哲史インタビュー(前編)

今季からキャプテンを任されたヴィッセル神戸の山川哲史今季からキャプテンを任されたヴィッセル神戸の山川哲史この記事に関連する写真を見る 昨シーズン、J1リーグ最終節で優勝を決めてJ1連覇を成し遂げたヴィッセル神戸。2025シーズンは"J1三連覇"と悲願のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)優勝を最大の目標に掲げ、スタートをきった。

 そのチームを率いるキャプテンを任されたのが、山川哲史だ。中学生の時からヴィッセルのアカデミーで育ち、筑波大学を経由して2020年にヴィッセルでプロキャリアをスタートした"生え抜き"のセンターバックは、今年でプロ6年目を迎えている。

 3年目までは右サイドバックで起用されるなどしながら試合経験を積み重ね、ここ2年は本職のセンターバックに定着。いずれのシーズンもリーグ3位の失点数に抑えて、堅守の中軸を担ってきた。

「一昨年は残り8試合の時点で首位に立ちましたけど、昨年は残り4試合まで(上位を)追いかける時間が続いたので。1試合も落とせない状況のなか、僕自身はより"連覇"に対するプレッシャーを感じながら終盤戦を戦っていた気がします。そういう意味では、一昨年とは優勝の喜びも、難しさもぜんぜん違いました」

 昨シーズンのリーグ戦出場数は、出場停止の1試合を除く、キャリアハイの37試合。マテウス・トゥーレル、菊池流帆(→FC町田ゼルビア)、岩波拓也ら百戦錬磨のセンターバック陣と激しいポジション争いを繰り広げながら、フィールドプレーヤーで最も長い時間、ピッチに立った。

「一年を通して試合に出続けられたのはプロになって初めてだったので、すごく自信にはなりました。連戦も多かったなかで、体のケアもうまくできた。多少不安がある時もメディカルスタッフをはじめ、家族にサポートしてもらいながら戦えたことに感謝しています。

 昨年子どもが生まれたなかでも、妻には常にサッカーに集中できる環境を作ってもらったし、ACLEなどで遠征に行った時などは長い期間、ひとりで子どもを見てもらっていた。家族にはいつも助けてもらっている分、僕はサッカーでしっかり結果を残さないといけないと思っていました」

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