Jリーグ夏の移籍の難しさ 福田正博が指摘「ネームバリューがあっても活躍できないケースも」 (3ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro

【誰がチームを助ける存在になれるのか】

 その難しいタイミングでの移籍で、誰がチームを助ける存在になれるのか。その観点からJリーグを見るのも楽しいだろう。とりわけ降格圏に身を置くチームにとっては、新加入選手の躍動が天国と地獄をわけるケースがある。

 今季はJ1の20チームのうち下位3チームが降格の憂き目にあうが、第28節終了時点では、18位がジュビロ磐田(勝ち点28)、19位がサガン鳥栖(勝ち点24)、最下位20位は北海道コンサドーレ札幌(勝ち点22)になっている。

 3チームとも厳しい状況に違いないが、18位の磐田と13位の浦和レッズまでの勝ち点差は7ポイントしかない。激しい残留争いがシーズン終盤まで続くことになるだろう。

 最後に笑うチームはどこか。そこは、この夏にしっかり補強に取り組んだクラブと、そうでないクラブの差がその明暗を分けるのではないか。

著者プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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