現役引退後いきなりレノファ山口社長に就任 渡部博文氏に聞く「Jクラブのトップって何をしているの?」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【失点にこだわり目標設定】

――地元企業との連携は欠かせませんね。

「山口が拠点で、地元の人脈が大事です。経営者の方々のロータリークラブに入っていますよ。定例で会議に参加し、情報交換。地場を大事にしている企業さんは多いので、そういった方々とお付き合いさせていただいています」

――さまざまなコラボレーションにも取り組んでいられるようで、山口県出身であるタレントの田村淳さんともSNSなどで......。

「田村淳さんは、以前にスタジアムに来ていただいたことがあります。なので、何かまた一緒にできれば、とは思っていますね。先日はSPICY ORANGEというレノファの公式ダンスパフォーマンスグループの踊りを、淳さんのオンラインサロンのダンス部が(踊って)SNSにあげてくださっていました」

――今シーズンの目標設定は?

「順位よりも勝ち点55、失点45というのを掲げています。まあまあ難しい数字で、シーズンによっては5、6位になれるほど。去年は失点が70点近かったので、まずはそこをどうにかしたくて。サッカーの方向性を変えて、失点をしないチームづくりにこだわって目標設定をしました」

インタビュー(2)「クラブ経営から見たサッカーの醍醐味」へつづく>>

■Profile
渡部博文(わたなべひろふみ)
1987年7月7日生まれ。山形県出身。山形中央高校、専修大学を経て、2010年、柏レイソル入団。その後、栃木SC、ベガルタ仙台、ヴィッセル神戸、レノファ山口でプレーし、2022年、現役引退を発表。同年12月、レノファ山口FCの運営法人である株式会社レノファ山口の代表取締役社長就任が発表された。

プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。

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