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柏木陽介が「阿吽の呼吸」で好きなFWベスト5「パサーとしての原点を叩き込んでくれた恩人」 (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【もうちょっと一緒にやりたかった】

── プレーに関してはどうですか?

「キープ力がすごいので、困ったら簡単に預けられるし、基本的にはあまり距離を走るタイプではなかったけど、一瞬の動きは速かった。でもやっぱり、一番すごかったのはシュート力。威力も精度も高かったし、巻くボールもうまいから、いろんな種類のキックを蹴れましたよね。

 強靭さが際立っていますけど、実はプレーが優しいんですよ。強さだけでなく柔らかさもあったから、あれだけ長く日本でプレーできたし、たくさん点も取れたんだと思います。たしかJ1で100点以上取ってますよね(※歴代9位の124得点)」

── 寿人さんとウェズレイの2トップは、強烈でしたよね。ふたりとも1シーズンで15得点以上決めていましたから。

「どちらかというと、先に寿人さんが動いて、ウェズレイは寿人さんの動きを見てどうするか考えているんですよね。2トップの関係性っていうものは、あのふたりの動きを見て学びました。この場面ではどっちを選択しようかとか、こっちがこう動いたから、あっちが空くなとか。だから寿人さんもそうだけど、ウェズレイにもパサーとしての能力を引き出してもらったと思っています」

── では、最後のひとりはどなたでしょうか。

「迷いましたけど、田中達也さんです。達也さんはドリブラーのイメージが強いですけど、動き出しもうまかった。浦和で一緒にプレーした期間はそんなに長くないですけど、やりやすい選手だったし、もうちょっと一緒にやりたかったっていう意味も含めて、5人目に名前をあげさせてもらいました」

── 一緒にプレーしたのは浦和時代の3年ほど(2010年〜2012年)ですよね。

「そうですね。しかも達也さんはケガが多かったので、なかなか一緒にプレーする機会はなかったんですよ。でも、練習中から常にコミュニケーションを取っていて、フィーリングもすごく合う選手でした。お互いに要求し合える、いい関係性を築けていましたね」

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