久保建英、三笘薫に続くのは? 欧州での活躍を予感させるJリーグのアタッカー5人 (3ページ目)
ただし代表戦ではポストプレーなどで粗が見えた。ワントップのタイプではない。その点はチームの戦術次第だが......。
川崎フロンターレからヴィッセル神戸に新天地を求めた宮代大聖(23歳)は、サッカーセンスでは日本人FWとして図抜けている。かつての柳沢敦、あるいは大迫勇也に近い存在で、「ポストプレー」「サイドに流れる」「中盤に落ちる」のどれにも適応し、起点になれる。技術精度も高く、そのシュートはJリーグでも際立って美しい。
課題は、どのポジションも器用にこなせる分、皮肉にもストライカーとしての怖さに欠ける点だろう。得点への荒々しさが出てこないと、FWでの欧州挑戦は苦しくなる。結局、エゴがぶつかり合うポジションなのだ。
他には、爆発力では鳥栖の横山歩夢(20歳)が面白い。G大阪の坂本一彩(20歳)も選手間で評判が急上昇中の若手だ。さらにJ2になるか、横浜FCの森海渡(23歳)、ロアッソ熊本の道脇豊(17歳)というストライカーも、非凡さを感じさせる。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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