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鹿島アントラーズの低迷をジーコが分析 日本代表には「ワールドカップでコンスタントに結果を残せるチームに」 (4ページ目)

  • 宇都宮徹壱●司会・文 host & text by Utsunomiya Tetsuichi

── 鹿島の小泉(文明)社長には、私も何度かインタビューする機会がありました。そこで感じたのは、満さんや秀樹さんにはリスペクトしつつも、あえて属人化しない組織づくりを目指しているように感じているのですが。

ジーコ それでも満さん、秀樹さんのような人材を輩出していくことが、今の鹿島に必要なのではないか。そう、私は強く感じています。

【元チェアマンと元日本代表監督が夢見る「日本サッカーの未来」】

── お話は尽きないですが、そろそろまとめに入りたいと思います。Jリーグ30周年という節目の年を迎え、これからさらに歴史を刻んでいくわけですが、おふたりは今後のJリーグや日本サッカー界にどんなことを期待していらっしゃいますか?

村井 チェアマン退任後、しばらくサッカーから離れていたんですけれども、先日、久しぶりに味スタでJ1昇格プレーオフ準決勝(東京ヴェルディvsジェフユナイテッド千葉)をチケット観戦したんです。たまたまヴェルディ側の自由席を買ったんだけど、スタンドに入ったタイミングでゴールが決まって、気がつけば歓喜の渦の中に入り込んでいました(笑)。

 その時にあらためて「やっぱりサッカーっていいな」って思いましたね。JリーグにはACLで優勝するようなビッグクラブも必要だけど、J2やJ3のクラブが地域のシンボルとして愛されるということも必要だと思うんです。それぞれが、それぞれの規模に見合った形でレベルを上げていってほしいなと思います。

── まさに、現チェアマン(野々村芳和)がおっしゃっていることですよね。

村井 それともうひとつ、日本からもジーコさんのような存在が出てきてほしいですね。選手として代表に選ばれ、ワールドカップに出場することだけがゴールではない。有名になったからこそ、世の中や社会のために尽力できるような選手が出てきてほしい。

 あるいはジーコさんが日本に来てくれたように、アジアやアフリカの国々にも出て行って、現地のサッカーに貢献できるような人材が、Jリーグから輩出するような光景を見てみたいです。

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