リーグ1位のアシスト数・樋口雄太は無心でボールを蹴っている「練習してない時のほうが逆にいい」 (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • TOBI●撮影 photo by TOBI

【チームのタイトル獲得に貢献すれば日本代表も見えてくる】

「誰かに憧れているうちは、きっと、その選手のマネでしかないんですよね。だから、ここからは自分自身を作っていくというか。そこが自分の次なる課題、テーマになると思っています。

 そう考えると、今の自分に求められているのは、アシストや得点といったゴールに直結するプレーになる。数字が求められるのは、日本も世界もサッカーでは共通しているところ。結果を残さなければ、上には辿り着けないと思っています」

 見据えるのは、チームとしてのタイトルであり、自身としては日本代表である。シーズンは終盤戦に差しかかっていく──自分自身を追い込めば、追い込むほど、力を発揮する樋口にとって、上位を追いかける状況は、自分を越える好機と言えるだろう。

 そして、アントラーズもまた、逆境に立たされれば立たされるほど、強さを発揮する。

<了>


【profile】
樋口雄太(ひぐち・ゆうた)
1996年10月30日生まれ、佐賀県三養基郡出身。サガン鳥栖のアカデミー出身で、鹿屋体育大学を経由して2019年に鳥栖入り。2年目から出場機会を増やし、3年目は背番号10を継承する。2022シーズンより鹿島アントラーズでプレー。日本代表歴は2013年にU-17日本代表としてサニックス杯国際ユースなどを経験。ポジション=MF。身長168cm、体重66kg。

プロフィール

  • 原田大輔

    原田大輔 (はらだ・だいすけ)

    スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。

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