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「10年後もカズさんには現役でプレーしてほしい」北澤豪が考えるJリーグの未来図「アジア支援、SDGs、障がい者、高齢化...」 (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki, AFLO

── そこまで大きな視点に立っていたとは!

「僕は障がい者サッカー連盟の会長をしていますが、ドイツは知的障がいのワールドカップをやったら満員になる。日本はどうでしょう?」

── 満員は......難しいでしょうね。

「うまいサッカー、すごいサッカーだけでなく、"人の心を動かすサッカー"が見たいわけじゃないですか。そうしたら、日本代表でも知的障がい者でも、同じマインドで見ることができないといけない。そういう国にならないといけないと思っているので、障がい者サッカーに関わっているんです。

 誰もが楽しめるという目線でサッカーを考えるようにならないと、ワールドカップでは優勝できないかもしれない。Jリーグのクラブが障がい者のチームを持つことは、その第一歩かもしれませんね」

── なるほど。

「それはフットサルも同じで。僕はJFAのフットサル委員長もやっていますが、ブラジルでは11歳まで100パーセントの選手がフットサルをやっている。それによって『サッカー王国』と呼ばれる国のレベルが築かれている。日本はどうかと言うと、まだまだサッカーと同じ目線で見られないところがある」

── たしかに、そのとおりですね。

「ブラジルは、フットサルもビーチサッカーも強い。自分なりの日本サッカーの将来設計として、そうなるべきだと思っています。シニアになってもサッカーができる場所がないといけないし、障がいを抱えた人でもサッカーができる国にならないといけないでしょう」

── 北澤さんの活動を聞いていると『スポーツで、もっと、幸せな国へ。』というJリーグの100年構想が思い浮かんできます。

「そこは追っているつもりです。自分の社会貢献活動は、2001年にまとめられたMDGsの8項目に落とし込まれるようにやってきて、MDGsからSDGsへ継承された今は17の持続可能な開発目標を意識しています」

── その視点とサッカーが、どのように結びついていきますか?

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