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長谷川健太監督「就任2年目のジンクス」清水→15位から4位、G大阪→3冠達成、FC東京→優勝争い...名古屋は? (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

【次節は首位・神戸との大一番】

 一方で、長谷川監督は守りきれなかったことよりも、追加点を奪えなかったことが痛かったと振り返る。そして改善策として「ディティール」を突き詰めていくことが重要だと話した。

「たとえば今日もクロスをフリーで上げていて、中もフリーなのに、1枚のディフェンスにクリアされてしまったり。ああいうところのラストパスのクオリティをさらに上げていく必要は当然ある」

 それでも勝ちきれなかったとはいえ、昨季2敗と歯が立たなかった横浜FMと敵地で互角の戦いを演じられたのは、小さくない自信となったはずだ。

「結果としては悪くないと思います。内容的には僕らにチャンスがあったので悔しいですけど、去年の豊田スタジアムでの惨敗(0-4)からは進歩していると思います。充実した内容だったからこそ勝ちたかったけど、去年から比べれば悪くない。健太さんの戦術に僕らが適応することができたと思います」(中谷)

 堅守はさらに磨かれ、速攻の鋭さも増している今季の名古屋は、昨季より指揮を執る長谷川監督の下、「堅守速攻」スタイルに迷いなく向き合っているように感じられる。

 ちなみに長谷川監督のキャリアを振り返ると、就任2年目に大きな成果を上げていることが分かる。清水エスパルスでは前年15位から4位と躍進を遂げ、ガンバ大阪では3冠を達成。FC東京では最終節まで横浜FMと優勝を争った。それは指揮官が求めるスタイルの浸透の証だろう。

 そして名古屋に今季、同じことが起きたとしても不思議ではない。

 次節は首位に立つ神戸との大一番となる。ここをモノにすれば、あるいは......。

著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

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