「サイドバックであり、ウイングであり、そしてストライカー」浦和レッズの快進撃を支える酒井宏樹と興梠慎三 (3ページ目)

【スコルジャ監督の信頼感】

「変な感じでしたね。このスタジアムもそうですし、僕のお世話になった監督の前だったので精神的には難しい試合でした」

　それでも、変わらぬクオリティを約束し、キャプテンとしてチームをまとめ上げた。先の日本代表戦ではメンバーから外れたものの、間もなく33歳となる経験豊富なサイドバックは攻守にわたって、今なお絶大な存在感を放っている。

　会心の勝利後にふたりが口にしたのは、今季よりチームを率いるスコルジャ監督への信頼感だ。

「今まで出会った監督のなかでも本当にいい監督だと思いますし、選手を平等に見てくれているので、ああいう人には結果で恩返ししたいという気持ちはあります。チームが4連勝できているのも、みんな監督への想いがあるからこそだと思う」（興梠）

「監督はいろんなものを与えてくれますけど、チョイスするのは自分たちと言ってくれるので、各々が責任を持ってやれているのがいいことだと思います」（酒井）

　信頼できる指揮官の下で輝きを取り戻したふたりのベテランが、復権の道を歩み始めた浦和を力強く支えている。