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名古屋グランパスが確立した勝利の方程式 ユンカー加入で自慢の「トリデンテ」がかなりいい

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Hiroki Watanabe/Getty Images

 これぞ、名古屋グランパスの真骨頂。そんな表現がふさわしい会心の勝利だった。

 敵地に乗り込み、柏レイソルと対戦したJ1第4節、名古屋は3-0で勝利した。前半のうちに先制に成功すると、後半に2点を加えての快勝である。

 名古屋にとっては、これが今季リーグ戦では初めてとなる複数得点を奪っての勝利。長谷川健太監督も、満足そうに試合を振り返る。

「もちろん危ないシーンもあったが、こちらの決めきる部分での強みが出たのではないかと思う」

 今季の名古屋は、開幕2連勝と幸先のいいスタートを切ったものの、連勝はいずれも1-0。昨季J1で最少失点タイ(横浜F・マリノスと並ぶ35失点)を記録したチームらしい勝利とも言えたが、裏を返せば、1点しか取れずに苦しんだ辛勝でもあった。

 それを裏づけるように、第3節サガン鳥栖戦では、逆に0-1の敗戦。なかなか得点が奪えずにいた試合終盤(後半83分)、セットプレーの流れから1点を失い、今季初黒星を喫していた。

 だからこそ、長谷川監督も「今日(柏戦)の勝利は非常に大きい」と語り、「攻守で全員がよく戦ってくれた」と選手を称える。

 この日の勝利で勝ち点を9に伸ばした名古屋は、首位を行くヴィッセル神戸と勝ち点で並ぶ2位につけている。

名古屋グランパスの攻撃を支えているキャスパー・ユンカー名古屋グランパスの攻撃を支えているキャスパー・ユンカーこの記事に関連する写真を見る 今季最多となる3得点を振り返った時、やはりその存在が大きくクローズアップされるのは、新加入のFWキャスパー・ユンカーである。

 鋭い抜け出しと高いシュート技術を備える背番号77は、この試合でも名古屋の攻撃を先導。時に瞬間的なスピードで相手DFラインの背後をとり、時に下がって縦パスを引き出し、FW永井謙佑らが飛び出すスペースを提供した。

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