43歳・遠藤保仁が語った「引退」に対する考え。「近づいているという自覚はある。でも...」 (3ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text by Takamura Misa
  • photo by J.LEAGUE/J.LEAGUE via Getty Images

「現状の自分を維持することが大変な年齢に差し掛かっていると考えても、今のまま、楽しくサッカーをやって、今の自分を保てればいいかなと。そもそも43歳の僕が、ここからめちゃめちゃサッカーが巧くなるとも思えない。なので、体をきちんと整えて、心も体も健やかに、楽しくサッカーをする。自分には多くを求めません(笑)」

メラメラしていた自分を思い出して
他の選手を引きずり落としていく

 そういえば、取材日の数日前に迎えた43回目の誕生日には、新たな誓いとして「平穏に生きる」と口にしていた遠藤。このオフには、長らくともに日本のサッカー界を引っ張ってきた盟友、中村俊輔や駒野友一らが現役引退を決断したが、その姿に思うことはあったのか。

 はたして、彼の頭のなかにも"引退"の文字が浮かぶことはあるのか。「余裕で、あるよ」とあっさり認めたうえで、考えを聞かせてくれた。

「同世代の選手が引退していく姿を見ても、また年齢を考えても、自分もそこに近づいているという自覚はあるし、"引退"の文字も頭にはあります。でも、だからどうしようと考えることもないし、自分が引退していく姿を想像することもない。

 そもそも誰かと比べて自分の人生を決断することはないし、他の選手の決断に刺激をもらうタイプでもないですしね。同世代の引退を聞いても、素直に『寂しいな』とか、『よく頑張ったよな〜』って思うくらいだし。逆に、(大井)健太郎やカズさん(三浦知良)が海外にチャレンジするという話を聞いても、『いいぞ、頑張れ!』とは思っても、自分の刺激にするという感覚はないです。

 それで言うと、若い選手の引退についてのほうが考えることも多いかも。自分に置き換えるということではなく、その選手の才能を思えばこそ、『もっと頑張れたんじゃないか』『違う選択をしていたら、違った結果になっていたかもしれないな』って考えさせられることはある。これは、サッカーというより、人生とか、生き方みたいなところに置き換えて考えている気もするけど。

 でも、サッカーについては......自分の思うがままに、楽しくサッカーをやって、引退したいなと思った時に、自分の意思で引退する、というのが理想。どこのクラブからも求めてもらえない、プレーするチームがないからやめる、ではなく、自分の意思で引退する。決めているのはそのくらいかな」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る