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2022年の日本サッカー10大ニュースを平畠啓史さんが選定。「やっぱりドラマがある」「みんなに忘れてほしくない」出来事とは? (2ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu
  • photo by Sano Miki

【Jリーグの国立開催】

 Jリーグにとって、国立競技場で試合を開催するというのは大事なことだと思うんです。国立ってやっぱりなんかスタジアムの空気が違う。独特なんですよ。なんか華があってエンターテイメント感がある。いつものJリーグとちょっと違う雰囲気を感じます。

 また、いつもと違うお客さんも来てくれたでしょう。お客さんのなかには国立を見たいという人もいたと思う。だから選手もちょっと違うものを感じたんじゃないでしょうか。選手が器やお客さんを意識して戦うのって、いいことだと思うんです。サッカー専用からしたら客席はちょっと遠いけど、見づらい感じはない。国立で矢沢永吉さんのコンサート見に行きたかった(笑)。

【いわきFCのJ2昇格】

 わずか一年でJ3を突破した。これはすごいことです。JFLからJリーグにあがるところがピークになってしまうケースって結構あるんですよ。でもいわきはJ3のなかでも強さは群を抜いていた。試合内容も突き抜けていました。試合内容とクラブの勢いがマッチしているように見えました。

 いわきって今までのJクラブの作り方とは違う感じがある。アンダーアーマーと一緒になって、何もないところから鍛えていく。肉体を鍛えて相手に勝っていきましょうという。いい選手をいっぱい買ってきたり、キャリアある選手を引っ張ってきたりという感じではない。年齢的にチームが若くみんなで走って、みんなで相手に向かっていくのは、サッカーの原理原則的なところとも言えます。

 フィジカル重視が目立ちますが、細部にもこだわっています。セットプレーもすごく細かい。あくまで相手に勝つためのいろんな項目のなかのひとつとして、フィジカルを鍛えています。

 みなさん、ぜひウォーミングアップをちゃんと見てください。選手の走るフォームがめっちゃ綺麗です。スプリントコーチがいるんですよね。単純な筋肉ムキムキではないんですよ。

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