2022年の日本サッカー10大ニュースを平畠啓史さんが選定。「やっぱりドラマがある」「みんなに忘れてほしくない」出来事とは?

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu
  • photo by Sano Miki

直近のカタールW杯をはじめ、たくさんの話題で盛り上がった2022年の日本サッカー界。日本屈指のサッカーマニアの平畠啓史さんに、今年の10大ニュースを選んでもらった。

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【チェアマンの交代】

 Jリーグにとって大きいニュースが、村井満チェアマンから野々村芳和チェアマンへの交代です。元プロ選手がやるチェアマンって海外では当たり前で、日本もようやくこういうのが出てきたんだなぁと感慨深いです。

 チェアマンだけでなく、いろんなクラブで社長や経営層に元プロ選手が増えてきていますよね。今プレーしている選手たちも、もしかしたらいつかチェアマンになるのかなとか、社長になるのかなって期待して見ちゃいますよね。

 村井さんもそうでしたが、野々村さんも言葉がわかりやすいですよね。日本って組織のトップが歯切れ悪かったり、なんかわかりづらい言葉使ったりって多いじゃないですか。だからわかりやすく話してくれるトップの人って大事だと思うんです。

 いろいろ変わってくるのはこれからですかね。ルヴァンカップなども変化しますしね。僕はいろんな新しいことにトライしてほしいと思います。失敗したら元に戻せばいいだけだから。これまでのやり方にこだわらないでほしい。

【山下良美審判J1デビュー】

 Jリーグ初の女性審判が誕生したのは、本当にすばらしいことだなと。山下さんが、J3の時のデビュー戦では、僕がDAZNの実況を担当しました。それ以来ずっと気になる存在なんです。

 ステップアップしてJ1を吹いたというのは歴史が動いた瞬間です。我々は今歴史を見ているんですよ。もしかしたら、5年後は女性審判員が当たり前かもしれない。「昔は女性レフェリーがおらんかったんやで」って言える時代がくるかもなって。

 フィジカルやフィットネスを、男子と同じレベルでクリアしているのもすごいことですよ。女性がJリーグに関わる新しい道を作ってくれた。30年前は想像もつかなかった。これからも楽しみですね。

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