宮市亮、水沼宏太、西村拓真...それぞれの涙に、横浜F・マリノス優勝の理由があった (3ページ目)
後半28分、水沼はさらに違いを見せる。右サイドの裏へ抜け出すと、ゴールラインまで深みをとって、マイナスのパスを交代出場の仲川輝人にお膳立て。技術、ビジョン、判断、どれも群を抜いていた。
1-3とリードを広げると、神戸が急速にパワーダウンし、2019年以来の優勝が決まった。
「ホームで優勝を決めたかったですが、自分たちにベクトルを向け、1年間やってきた成果を見せられました。このチームの選手はみんな仲間思い。正当な競争があって、真摯な取り組みで、それぞれが成長してきました。自分自身、これまでのキャリアは順風満帆ではなかったですが、プロに入って初めてのトップ下で、プレーの幅が広がりました」(西村)
横浜FMの選手たちは共闘精神とプロフェッショナリズムを土台に、それぞれの事情を抱えながら優勝に挑んでいた。幾多の苦難を乗り越え、最後に本当の輝きを放った、とも言える。それぞれの涙に、横浜FMの優勝の理由があったのだ。
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