横浜F・マリノスが優勝へ視界良好か。引いた相手をこじ開けたゴールシーンが鮮やか

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

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ライン間に入った西村が縦パスを受け、ワンタッチでアンデルソン・ロベスに落としてシュート

 福岡はミドルサードから自陣に引く時は5-4-1の布陣で、ゴール前のスペースを消すように守っていた。

 それに対して横浜FMは西村やアンデルソン・ロベスがDFとMFのライン間に顔を出して起点を作り、サイドで数的優位、あるいは質的な優位を取って福岡を押し込んだ。

 そうして縦と横に揺さぶりながらギャップを見つけようとする横浜FMが、一瞬の隙を見出したのがこのシーンだ。

水沼は前方の西村へ縦パス。西村が斜め前のアンデルソン・ロペスへワンタッチで落とし、ゴールが決まった水沼は前方の西村へ縦パス。西村が斜め前のアンデルソン・ロペスへワンタッチで落とし、ゴールが決まったこの記事に関連する写真を見る 得点シーンの前に左サイドでエウベル、小池龍太、西村のコンビネーションで進入するが、最後のところで福岡の三國ケネディエイブスがクリアする。そのクリアボールを拾った渡辺は、右サイドの水沼に展開し、福岡の守備の意識を左から右へと動かした。

 その揺さぶりで福岡は全体がボールウォッチャーになり、人数がいながら狭いスペースのなかでマークを見られていない選手が出ていた。そこで浮いたのが西村だ。

 ボールを受けた水沼が中へ入りルックアップすると、前線で浮いた西村が相手DFとMFのわずかなライン間のスペースに顔を出し、パスを呼び込んだ。この「相手の間」でボールを受けるうまさは、西村がトップ下で重宝される理由のひとつだ。

 水沼から西村への斜めのパスが、ドウグラス・グローリの目の前を通過。西村にグローリが釣り出されると、マークされていたアンデルソン・ロペスが浮き、西村がワンタッチでラストパス。アンデルソン・ロペスの決勝点となった。

 スペースを消されるなかで、左から右、右から左と揺さぶり、巧みに福岡守備の歪みを作り出した横浜FMの見事なコンビネーションだった。

 横浜FMは水曜に行なわれた第26節・京都サンガF.C.戦にも勝って3連勝を達成。リーグも残り6節。3季ぶりの優勝に向け、横浜FMのラストスパートに注目だ。

◆【動画】Jリーグ第29節 横浜F・マリノスvsアビスパ福岡 ハイライト
(横浜FMの決勝ゴールのシーンは1分26秒~2分17秒)

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