大混戦のJ1得点王を予想。レオ・セアラ、西村拓真、ピーター・ウタカの争いか。爆発すれば若手FWにもチャンスあり

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo
  • photo by Getty Images

多くの選手が得点している横浜FM

 ほぼ半分の日程を終了した2022年明治安田生命J1リーグ。優勝争いは現時点で上位にいる横浜F・マリノス、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレに絞られたのではないか? そして、好調のサンフレッチェ広島がどこまで肉薄できるかも見どころだ。

現在のJ1得点ランク上位。レオ・セアラ(左)、西村拓真(中央)、ピーター・ウタカ(右)現在のJ1得点ランク上位。レオ・セアラ(左)、西村拓真(中央)、ピーター・ウタカ(右)この記事に関連する写真を見る ただ、鹿島は18試合で10ゴールを叩き出して最大の得点源となっていた上田綺世が、海外移籍のために抜けたのは大きな痛手になる。

 今後も優勝戦線に踏みとどまるには、広いエリアをカバーして攻撃を組み立て、そして自ら得点に絡んでいく鈴木優磨の奮起に懸かっている。鹿島の優勝がありうるとしたら、現在7ゴールを決めてランキング6位にいる鈴木が得点王に輝くほどの活躍をしてくれるのが条件になるのではないだろうか。

 現時点で優勝に最も近いのは、首位にいる横浜FMだ。21試合を終了した時点で総得点46はJ1最多。同2位の鹿島に12ゴールもの差をつけている。

 そして、このチームの特徴は多くの選手がゴールを決めていること。9ゴールを決めて、上田に次ぐ2位につけているレオ・セアラをはじめ、得点王争い上位8人のなかにレオ・セアラ、西村拓真、アンデルソン・ロペスと3人の横浜FMのアタッカーが顔を出している。

 そう言えば、横浜FMが2019年に優勝した時も、マルコス・ジュニオールと仲川輝人の2人がともに15点を決めて同時に得点王に輝いた。1人の絶対的なストライカーに頼るのではなく、どこからでも点が取れるのがこのチームの強さの秘密なのだ。

 今シーズン、横浜FMの好調が続いて優勝に輝くとすれば、得点王は2019年と同じようにクラブ内での争いになるのではないだろうか?

 もちろん、その場合、ワントップというゴールに最も近いポジションを任されているレオ・セアラが有利なのは当然だ。いずれ、近い将来に上田を抜いて得点王争いのトップに躍り出ることは間違いない。

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