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FC東京スペイン人指揮官の改革の行方。バルサ路線は「組み立て中」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishuku Torao

 現状は、ハンバーガー店を創作料理店に変えて新装開店したが、まだメニューはハンバーガーしかない、と言ったところか。

 もっとも、冒頭の指揮官の表現のように、シーズンは始まったばかりで、あくまで「組み立て中」である。たとえば、ディフェンスラインが下がりきらずに攻撃姿勢を取り続けた点は、同じ守りでも新たな兆しだった。

 新しい素材も出てきた。高卒ルーキー、松木玖生はプレー判断が早く適切で、胆力、体力も新人離れしている。こうした抜擢の思い切りのよさは、育成指導で実績を上げてきたアルベル監督ならでは、だ。

「勝った時こそ、批判を自分たちに向けるべきだ」

 アルベル監督は、誰よりも勝利に満足していなかった。それはチームが改善・向上する希望だろう。宴はまだ先だ。

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