大宮アルディージャ指揮官・霜田正浩の監督論と目指すサッカー。「これ」をやると選手は伸びる (3ページ目)
【「うちで輝く確率が高い選手」を集める】
――シーズン始動の公式会見で、昇格プレーオフ圏内である「6位以内」に目標を設定しました。
「どのチームにも(昇格の)チャンスがあると思っています。マネジメントをちゃんとやったところが上位に行く。いい選手をかき集めて上に行くところもあるかもしれないけど、少なくとも今年の大宮は違う。外国人選手はいないし、予算も使わず、手持ちの選手をどう輝かせられるか。チームの戦い方に合わせた選手編成で、"うちで輝く確率が高い"という選手を集められたとは思っています」
――新シーズンに向けて、矢島慎也、三幸秀稔、泉澤仁など補強選手は霜田監督の色が出ました。
「いい選手は揃いました。選手が輝くかどうかは、やるサッカーと誰とやるか、そこでだいぶ変わってくる。今年取った選手は、大宮で輝く可能性が高い」
――クラブの総合力を考えれば、(1、2位の)自動昇格も不可能ではありませんね。
「順位を目指すよりは戦いの内容というか、たとえば『得失点差プラス20』にフォーカスする。それで15位はないと思うから(笑)。今は監督として選んでくれた大宮のため、すべてをかけて"チームとして昇格"という形で報われるようにしたいですね」
(つづく)
霜田正浩(しもだ・まさひろ)
1967年2月10日生まれ。高校卒業後、ブラジルに留学。帰国後、JFLのフジタ工業(現湘南ベルマーレ)、京都紫光クラブ(現京都サンガ)などでプレー。1993年に現役引退後、指導者の道へ。2010年、日本サッカー協会技術委員就任。2014年同技術委員長就任。その後、レノファ山口、サイゴンFC監督などを経て、2021年シーズン途中から大宮アルディージャ監督に就任。
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