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大宮アルディージャ・霜田正浩監督が明かす、昨シーズン「奇跡のJ2残留」の舞台裏 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

――終盤の3連敗は苦しかったのでは? 勝ち点1を逃し、勝てそうで追いつかれ......。

「開き直った。次の(モンテディオ)山形は2トップに変えた。最後の4試合でシステムを変え、3試合でセットプレーの守り方も変えている。どれも賭けだったけど、やれることは全部やろう、と。結果的にそれが(残留に向け)大きかった。それに(監督就任)半年間、雰囲気は悪くなくて、負けても悲壮感が漂うことはなかった。"日は差し込む"と信じていた」

――それが最終節のザスパクサツ群馬戦で残留を手繰り寄せる勝利につながりました。

「群馬戦はウォーミングアップが終わって、選手がロッカールームから出る時、ちょっと笑いが起きた。ルーティーンが長かった選手を、他の選手が『お前、もうやりすぎ』といじって、みんな『わぁー』って。こんなにリラックスしているなら、今日は大丈夫って思った。だから先制されても焦らなかった。その空気は大事で、それを作れるかだなと、あらためて思いました」
(つづく)

霜田正浩(しもだ・まさひろ)
1967年2月10日生まれ。高校卒業後、ブラジルに留学。帰国後、JFLのフジタ工業(現湘南ベルマーレ)、京都紫光クラブ(現京都サンガ)などでプレー。1993年に現役引退後、指導者の道へ。2010年、日本サッカー協会技術委員就任。2014年同技術委員長就任。その後、レノファ山口、サイゴンFC監督などを経て、2021年シーズン途中から大宮アルディージャ監督に就任。

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