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中村憲剛と佐藤寿人のJ1リーグ2022戦力分析。川崎フロンターレの不安要素、3連覇を阻む対抗馬は? (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

中村 鹿島に関しては鈴木優磨(シント・トロイデン→)が帰ってきて、鳥栖から樋口(雄太)も獲った。もともとタレントはいますからね。エヴェラウド、上田(綺世)、荒木(遼太郎)、土居(聖真)。ボランチにもディエゴ・ピトゥカと三竿(健斗)がいる。

佐藤 うしろが少し不安ですけどね。町田(浩樹/→ユニオン・サン=ジロワーズ)と犬飼(智也/→浦和)が抜けて、キム・ミンテ(札幌→)を獲りましたけど、うしろが安定するかによると思います。

中村 もともと力のあるチームですからね。新しいスタイルがハマったら、能力の高い選手たちが多い分、かなりやりそうな予感がします。逆にフィットするまでに時間がかかるようだと、苦境に陥る可能性もあるかもしれません。

---- FC東京もヨーロッパ路線にシフトしました。

中村 アルベル監督は、新潟で一定の成果を上げていますし、日本を知っている分、ある程度計算は立つと思います。東京の選手に自身のスタイルをどう浸透させていくのか。その手腕に注目したいですね。

---- 補強をあまりしていないなかで、既存の戦力がポジショナルプレーを体現するには時間がかかりそうな......。

佐藤 もともとはリアクションサッカーでしたからね。

中村 たしかに時間はかかるかもしれないです。ただ、浸透すれば早いと思います。日本の選手たちは、ポジショナルプレーに対してまだまだ伸びしろだらけなので。だから、今まであまり試合に出られなかった選手が台頭してくる可能性もある。そういう意味では、いろいろな楽しみがあります。

佐藤 F・マリノスは安定して上位に来そうですね。

中村 ただ、チアゴ・マルチンス(→ニューヨーク・シティ)が抜けたのはかなりダメージでしょう。鳥栖から入ったエドゥアルドも、スタイルの親和性という意味では合っていると思いますが、チアゴの担っていた部分をエドゥアルドがどれくらいできるかがポイントになるのかなと。

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