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ジュビロ磐田・杉本健勇「もう一度這い上がらないと。可能性がある限りW杯出場を目指す」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by (c)JUBILO IWATA

 杉本は全体練習が終わったあと、ジムに行き、トレーニングをするのが日課になっている。22歳の頃から本格的にやり始め、これまで欠かすことなく、続けている。そのトレーニングによって、体の動きの変化を感じ、パフォーマンスが向上した。それが、2016年、2017年シーズンの活躍につながった。

「(日々のトレーニングについては)自分の変化をすごく感じられたことが大きくて、今も続けています。始めたきっかけは、17歳の頃。体つくりが大事だなっていうのがあって、今のトレーナーと出会ったのが大きいです。

 たとえば若い時って、年上の選手にいろいろと言われたりするじゃないですか。そういう時でも、『みんな、すぐに帰るけど、オレはみんなより練習しとんねん。だから、絶対に活躍すんねん』って、心のなかで自分に言い聞かせていました。

 昔から人より練習するっていうのは、自分のなかのテーマにしてあって、それが自分の自信につながっているんです。そうは見えないと思いますけど(苦笑)」

 FWにはさまざまなタイプがいる。一発決めれば調子に乗って、その勢いのまま得点を重ねていく選手もいる。だが、杉本の場合、一発ゴールを決めればスイスイいけるというわけではない。恒久的に結果を残すために、彼なりの必要な要素がある。

「自分のなかでリズムを作ることですね。前にずっといるだけではなく、中盤に下がったり、サイドに流れたりして、そういうところでボールに触れ、リズムを作って最後にゴール前で勝負をする。

 今季はこの流れを作っていきたいですし、ジュビロでは他の選手とのコンビネーションも磨いていきたい。J1は強いチームが多いので、失点しても取り返せるぐらいのチームにならないといけないのですが、連係がよくなればチャンスはいっぱい作れると思っています」

 ジュビロにはゲームメイク、パスの出し手として、日本トップレベルの遠藤保仁がいる。遠藤とのホットラインが築ければ、チャンスの数は確実に増えるだろう。加えて、両サイドからも精度の高いクロスが上がってくるので、スタメンに定着できれば、自ずと得点数は伸びるはずだ。

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