小野伸二のアイデアはどこから生まれるのか。「イニエスタを見ていると、インスピレーションを感じる」
Jリーグ2022開幕特集
小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)インタビュー@後編
小野伸二は超一流の技術やアイデアで、ここまでのキャリアを積み重ねてきた。
ただし、そのセンスやアイデアは、ひとりでは成立しないものでもあるだろう。チームメイトとのイメージの共有がなければ、アイデアあふれるプレーも徒労に終わる。果たしてそれは、練習からすり合わせることができるものなのだろうか。
◆小野伸二@前編はこちら>>「プロ25年目のシーズン。ヤットからは刺激をもらう」
小野伸二の突出した技術は衰えることがないこの記事に関連する写真を見る「ひらめきというのは、練習して出てくるものではないんですよ。常に周りを見て、その時々にイメージが頭に浮かんで、こんなことをしたら面白いだろうなと思いついたことをやっているので。だから、あらかじめ練習で合わせることはできないですし、伝えようがないですね。
ただ、決して自分の思うままにやっているわけではありません。それでは単なるエゴになってしまいますから。みんなと共有できるようなイメージを常に膨らませて、僕はプレーしています」
そうしたアイデアは、どのように生まれてくるのだろうか。ほかの選手のプレーからインスピレーションを得ることもあるのだろうか。
「イニエスタ選手を見ていると感じますね。いろんなアイデアを持っているんだなって。見ていてすごいと思いますし、こんなすばらしい選手が日本でプレーしていること自体がすごいこと。一緒にプレーできる神戸の選手はうらやましいかぎりですね。
マネしようとは思わないですけど、同じような状況が来たら、自分でもやれたらいいなとも思います。今季もイニエスタ選手とは対戦機会があると思いますが、まずは僕がピッチに立てるように頑張ってやっていきます」
基本技術の高さも、小野という選手の真骨頂だろう。SNSなどで拡散される小野の練習動画は、それだけでひとつのコンテンツとして成り立つほどだ。とりわけ、魔法のようなトラップは大きな反響を呼んでいる。
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