第二の三笘薫や旗手怜央になれるか。Jリーグで即戦力が期待される「大卒新人」選手たち (2ページ目)
明治大からFC東京入りする岡庭愁人この記事に関連する写真を見る岡庭愁人(おかにわ・しゅうと/DF/明治大→FC東京)
日本サッカー界のトップシーンで活躍するサイドバック(SB)を次々に輩出する名門・明治大からまたひとりJリーグの舞台に挑んでいく。中学時代からFC東京のアカデミーに在籍していたので、いわゆる古巣へのUターンだ。
「プロの世界で活躍されている先輩たちをたくさん見てきたけれど、そういう先輩たちに近づきたいし、越えていかなければいけないと思っている。プロになっただけで満足していられない」
明治大ではFKやCKといったセットプレーのキッカーも務める右SBの岡庭は、大の負けず嫌いだ。
「自分の武器はクロスだったり、戦う姿勢だったり、運動量。スタメン争いは確かに厳しいけれど、試合に出られたら、常にアシストするくらいのインパクトを残したい」
ユース時代にFC東京U-23の一員としてJ3に出場しているし、すでにJ1デビューも飾っている。2021年6月23日、第19節の徳島ヴォルティス戦。背番号39を着け、スタメン出場し、45分間プレーした。
年代別の日本代表に名を連ね、10代の頃から将来を嘱望されてきた。身長171cmと小柄だが、山椒は小粒でもピリリと辛い――そんなことわざを地で行くような闘争心にあふれる選手だ。
流通経済大から川崎フロンターレ入りする佐々木旭この記事に関連する写真を見る佐々木旭(ささき・あさひ/DF/流通経済大→川崎フロンターレ)
高校時代は全国大会の出場経験がなく、それほど知られる存在ではなかったが、大学サッカーで飛躍的に成長し、Jクラブ入りを果たす選手が少なくない。埼玉県の新興勢力・埼玉平成高から流通経済大に進み、強豪の川崎入りを決めた佐々木もそんなひとりだ。
もともとトップ下やボランチを主戦場とするスキルフルなプレーヤーだが、大学2年生の時に転機が訪れる。左SBにコンバートされ、公式戦の出場機会が格段に増えた。サイドからゲームを動かす存在として新境地を開いた。
だが、そのシーズンの関東大学リーグ1部で下位に沈み、2部降格の憂き目にあう。翌シーズン、一念発起した流通経済大は2部を制し、すぐさま1部に返り咲く。すると佐々木にとって大学生活ラストの2021年シーズンは、何と12年ぶり4回目の1部優勝を飾るなど、まさに波乱万丈の3年間を過ごした。
「本来は左SBだが、守備面の立て直しのために(危機察知能力が高く、カバーリングセンスに長けている佐々木に)真ん中に入ってもらった。奪ったボールを的確に動かせるし、ゲームが落ち着くようになった」(流通経済大・中野雄二監督)
優勝の立役者である佐々木は関東大学リーグ1部のMVPを獲得。この勲章を胸に、プロの世界に飛び込む。
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