ガンバ大阪のタイトル奪取へのキーマン、韓国代表チュ・セジョンの正体 (3ページ目)
なかでも宇佐美については、FCアウクスブルク時代のチームメイトだった、元韓国代表MFク・ジャチョルからもたくさんの情報を得たと言う。
「貴史の足元の技術、シュートの精度の高さは、ク・ジャチョルやウィジョからも聞いています。また、昨年の試合を見たなかでも、彼の能力が前線で遺憾なく発揮されることも、ガンバの攻撃力を勢いづけるうえでとても重要だと感じました。チームとして彼にできるだけ多くのパスを配給したいし、僕もそのひとりになれればと思っています」
それに対して、宇佐美もまた彼のプレーに期待を寄せる。
「去年の戦いを振り返っても、より攻撃的に試合を進めるうえでは、ボランチでさばきながら圧倒的にボールの配給ができる選手が必要になる。その部分で、個人的にはセジョンが入って、どれだけボールが回るようになるのかはすごく楽しみ。そこの質が上がっていけば、ボールをできるだけ長く保持しながら、より攻撃にかけられる時間も長くなると思う」(宇佐美)
もっともFUJI XEROX SUPER CUP2021には両選手とも出場がなく、リーグ開幕戦も宇佐美が途中交代したあとに、チュ・セジョンが投入されたため、いまだ公式戦では同じピッチでプレーしていない。
宮本監督も「セジョンがJリーグのリズムやスピード、試合の強度などに慣れるには時間が必要」と話していることから、息のあったコンビネーションを楽しめるのは、もう少し先になるかもしれない。ただ、本人がその時を楽しみにしながら、日々積み上げていることに嘘はない。
「今回の移籍は、自分のキャリアにおいて2度目のターニングポイントだと思っています。一度目は、釜山アイパークからFCソウルに移籍した時で、そこで新たな刺激をたくさん受けたことが韓国代表にもつながったように、今回の移籍も間違いなく自分にとって大きな意味を持つはずです。
自分にとっては初めての海外移籍で、難しさを伴うこともあると思いますが、この決断を成長につなげられるように、これまでのキャリアでも大切にしてきた"学び"の姿勢を大事に進んでいきたいと思っています。
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