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恋愛推奨、髪形フリー、先輩クン呼び。これが令和のサッカー部の新常識!? (3ページ目)

  • 森田将義●取材・文 text by Morita Masayoshi
  • photo by Morita Masayoshi

 過去にはUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の年間チケットを購入し、頻繁に通っていた生徒がいたのも、こうした取り組みのおかげだ。今年は2月14日のバレンタインデーが日曜日だったため、内野監督に「絶対にオフにしてください!」と直談判した選手がいたというのも微笑ましい。

監督の話を聞く興国高校の選手たち。監督と選手の関係性も昔とは変わってきている監督の話を聞く興国高校の選手たち。監督と選手の関係性も昔とは変わってきている サッカーを頑張りながら、選手がひとりの高校生としての経験も積んでいくのがこれまでとの違い。そうしたお願いがしやすい指導者との関係性も、昭和や平成との違いだろう。

<ITの活用は当たり前に>

 ITを活用するチームが増えているのも、近年の流れだ。とくに積極的に活用しているのが、3年連続で高校サッカー選手権に出場中の徳島市立高校(徳島県)。6年前からコンディション管理を行なう「Atleta」というアプリを使っている。

 選手が撮影した朝・昼・夜の食事をアップロードするだけで、栄養素の過不足を分析してくれるほか、睡眠時間や疲労度・身体の症状を記録することができる。これらの情報を選手・スタッフが手軽に見られるのが、アプリの売りだ。

 以前は選手それぞれが紙に記入し、管理していたが、日を追うごとに量が増え、見る選手も管理する指導者も大変だった。だが、今はスマートフォンさえあれば管理できるため、遠征先でも手軽に記録できる。また、事前に身体の状態を把握できていれば、ケガの予防にもつなげることができる。導入してからは、選手のコンディショニングに対する意識も向上したという。

 また、昨年度からはゲーム分析ツール「SPLYZA Teams」も導入した。これまでは河野博幸監督がコメントをつけた試合動画をYouTubeにアップロードするなど手間暇がかかっていたが、こうしたツールでは、選手ごと、攻守別、良いプレー・悪いプレー、セットプレーなどを誰もが簡単にタグ付けでき、見たい場面が見られる。

 手軽さと便利さから高校サッカー界で広まっており、昨年度の高校サッカー選手権では全国に出場した13チームが活用していた。ラグビーやバスケットボールなど他競技でも使用するチームが増えている。

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