元Jリーガー那須大亮がYouTuberになって気づいた「重大な事実」 (2ページ目)
でも、続けることによって、徐々にいろんな人に伝わって、それが自分の励みになった。賛否があるのは当然だと思っていたし、それを決めるのは僕の行動次第。ある意味でわかりやすかったですね」
根底にはサッカーの魅力を世間に広く知らしめ、サッカーに関わる人たちに還元したいという想いがある。
しかし、サッカー選手であれば、サッカーにすべての力を注ぐべき。そういった声があるのは当然だろう。還元したいという行動は、引退してからでもできるはず。なぜ、現役中にやらなければいけなかったのか。
「サッカー界にいたからこそ、サッカー界のいい部分と、足りない部分がすごく見えてきたんです。日本においてサッカーの認知度はそこそこ高いと思うんですけど、エンタメ界も含めれば、トップというわけではない。
僕はJリーグの人気をトップにまで押し上げたいんです。このスポーツの人気が上がることによって、選手の質も上がると思いますし、サッカーに関わる人たちのやりがいも高まるはず。でも、現状のままではそこまではたどり着けない。プラスアルファをやっていかないといけないなと。
もちろん、引退してからやればいいという考えもあるでしょう。だけど、現役のうちにやるからこそ伝えられるものもある。だから、今しかないと思ったんです」
そうした那須の想いは、着実に賛同者を増やし、チャンネル登録者数も徐々に増えていった。
当時のチームメイトだったアンドレス・イニエスタやダビド・ビジャをはじめ、現役選手たちが無償で那須のYouTubeに出演してくれた。やるべきことが間違っていなかったと判断した那須は、引退後にYouTuberの道を、さらに突き進むことになる。
YouTuberの生活は、決して楽なものではない。苦労は絶えないと、那須は苦笑いを浮かべる。
「選手の時とは、苦労の質が全然違いますね。サッカー選手の場合は、子どもの頃からやってきた経験値があったうえでのプロ生活だったので、つらさという部分に対しての耐性がありました。でも今は、まったく未知の世界に足を踏み入れたわけで、精神的なところでの苦しさにぶち当たることが多々あります。
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