2020.12.09

三笘薫は新人選手初のMVP獲得の可能性。大卒Jリーガー「第7世代」がすごい

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 今季Jリーグでは、大卒ルーキーの活躍が大きな話題のひとつになっている。

大卒ルーキーながらチームのリーグ制覇に大きく貢献した三笘薫 象徴的なのが、川崎フロンターレの三笘薫と旗手怜央だ。ともに新人離れした活躍でチームのJ1制覇に大きく貢献。とりわけ三笘の働きは出色で、新人選手初のMVP獲得さえあるかもしれない。

 そのほかにも、FC東京の安部柊斗、ガンバ大阪の山本悠樹、コンサドーレ札幌の田中駿汰、サガン鳥栖の森下龍矢、横浜FCの松尾佑介ら、多くの大卒ルーキーが各チームで主力を務めた。

 大卒ルーキーの当たり年。新型コロナウイルス感染拡大の影響で異例のシーズンとなった今年を、そう表現することができそうだ。

 とはいえ、Jリーグで大卒選手が活躍すること自体、珍しいことではない。

 過去のJリーグベスト11を見ても、大卒選手がひとりもいなかったのは、2004年、2012年の2回だけ。程度の差こそあれ、大学サッカーはJリーグへの選手供給源となり続けてきた(注:本稿では、卒業前にJリーグ入りした選手も含め、大学でのプレー経験を持つ選手を大卒選手とする)。

 Jリーグの歴史を振り返ると、大卒選手の活躍が最も華々しかったのは、1993年のJリーグ誕生当初だろう。

 Jリーグ誕生前の日本では、高校から直接日本リーグのチームに入る選手は少なく、大学を経由するのが一般的。"オリジナル10"の中心選手には、横浜マリノスの井原正巳、清水エスパルスの澤登正朗、ガンバ大阪の礒貝洋光、横浜フリューゲルスの山口素弘、浦和レッズの福田正博ら、大卒選手が多かった。

 Jリーグ誕生時点ですでにチームに在籍していた彼らは、いわば、大卒Jリーガー「ゼロ世代」ということになるだろう。