コロナ後のサッカー観戦はどう変わる?5G活用と客席高級化の可能性 (2ページ目)
「東京五輪後に来ると予測していたスポーツビジネスの変化が、コロナの影響で一足先に訪れようとしています。スポンサーシップを例に取ると、投資する意義が曖昧な協賛案件、目的が定かでないアクティベーション施策の見直しへスポンサー企業が動き出しています。経営環境の不透明さが増し、ステークホルダーから『なぜ、今スポーツが必要なのか?』という説明責任が求められているからです。
その結果、変化に適応できないライツホルダーの淘汰が進む可能性があります。しかし、捉え方を変えれば、アフターコロナの社会システムを予見し、そのなかでスポーツが担う機能、果たすべき役割を見出すことで、スポンサーシップの新たな枠組みやルールを構築する機会とも言えます」
林氏の見解に同意を示すのが、スカイライトコンサルティング社の戸田哲氏だ。同社は東京ヴェルディの経営サポートを始め、元ブラジル代表のエジミウソンとともにサンパウロに育成主体のクラブを設立するなど、国内外でサッカービジネスを展開する。
「サッカーに関するお金の流れは、より放映権にシフトしていくと思います。スタジアムに集まって応援するという行為ができない、もしくは健康上のリスクから行きたくない人が増えると、入場料収入やスタジアムでのマーチャンダイジングは縮小せざるを得ません」
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