神戸のフェルマーレンが語る
Jリーグの特徴。「いい驚きがたくさん」
ヴィッセル神戸インタビュー特集(5)
DFトーマス・フェルマーレン
昨シーズン、公式戦9連敗を喫するなど、一時苦境に立たされていたヴィッセル神戸を救ったのが、現役ベルギー代表のトーマス・フェルマーレンだった。
第22節の大分トリニータ戦でJ1のピッチに初めて立つと、もろさを露呈していた"守備"に安定をもたらす。リーグ終盤はケガで離脱したものの、それ以外は常に冷静沈着に、波のないプレーで存在感を示し続けた。
ヴィッセル神戸の守備を支えるトーマス・フェルマーレン「守備を預かる人間にとって大事なのは、組織としてしっかり動くこと。それさえできれば、失点を減らすことは、決して難しいことではないと思います。その組織の機能性を高めるには、時に時間を要しますが、多少の時間がかかっても、全員で動くことを考えられるようになれば、そう簡単に崩されることはなくなるでしょう」
来日当初にフェルマーレンが語っていたその言葉を、周囲が実感することになったのは、リーグ終盤戦だ。チームとしての守備に安定感が見られるようになったことは、ストロングポイントである攻撃を際立たせ、リーグ戦を3連勝で締めくくるとともに、天皇杯での戴冠につながった。
「クラブに大きな自信を植え付けたという意味で、"タイトル(獲得)"が大きな強化になったと感じています。と同時に、このタイトルに対して、僕はふたつの捉え方をしています。
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