香川真司が始めた教室。人間力や言語化能力をサッカーから伸ばす方法とは? (3ページ目)

  • 木之下潤●取材・文 text by Kinoshita Jun
  • photo by Getty Images

 Hanaspoが提供するサッカー教育プログラムは、彼のプロ活動を支えるトレーナーを含めた「チーム香川」と花まる学習会で指導実践を積んできたサッカー経験者が共同で構築している。対象は、幼稚園の年中から小学校3年生まで。いわゆる教育界でうたわれる「9歳の壁、10歳の壁」を迎える前に、サッカーを通して体と心と頭の土台づくり、つまり人間力そのものを磨くことが目的だ。

 9歳、10歳くらいから、子どもは客観的に自分と周囲とを比べて劣等感を抱いたり、自信を失ったり、内面が大きく変化するため、Hanaspoではそれまでの間に内面に関わる部分に強くアプローチしたい狙いがある。

 この人間力磨きでテーマにしているのは3つ。夢中力、工夫力、表現力を養うことだ。サッカーは常に90分間、いかにボールをゴールに入れるためにどうすればいいかに没頭し、移りゆく状況の中で「こうすればいいかも」と考えながらプレーで表現するスポーツ。つまり、まずはサッカーが楽しいと没頭できる環境をつくらなければ学びへとつながっていかない。

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