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ジーコは新監督ザーゴに期待。
「鹿島が欲するものをすべて持っている」 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 そこで私はザーゴの人となりを知るために、彼の友人や知人とも話をした。その結果、ザーゴはテクニカル面でも、人間としても、鹿島にふさわしい監督であるという答えにたどり着いた。私はすぐにザーゴを招聘すべきだと鹿島の幹部に告げた。

 もちろん、ザーゴがブラガンチーノでいい結果を出していたのは、選手たちのおかげも大いにあるだろう。しかし、鹿島にもレベルが高く、チームとしてプレーできる、勝利のメンタリティーを持った選手は大勢いる。

 鹿島で私ができることはすべてした。ザーゴは皆が思っている以上の結果を、ここ鹿島で出してくれると私は信じている。また彼の強みは、すでに日本のサッカーを、日本人のメンタリティーを知っていることだ。この点は非常に重要だと思う。私はただやみくもにブラジル人監督を連れてきているわけではない。すべての面において彼が最適であると感じたからだ。

 また、彼が偉大な監督ミルチェア・ルチェスク(ルーマニア代表、インテル、ガラタサライ、トルコ代表などの監督を歴任)から教えを受けたことは、あまり知られていないだろう。シャフタール・ドネツクでは、アシスタントコーチとして、ルチェスクのサッカーを間近に学んでいる。今の日本で、これほどのクオリティを持った監督を探すのは難しいだろう。プロとしてブラジル、ヨーロッパでプレーし、キャプテンを務め、多くのタイトルを勝ち取り、ブラジル代表で10年間プレーした。指導者としては小さなチームから大きなチームまで率いた経験を持ち、おまけにJリーグ(柏レイソル)でプレーしていたし、まだ50歳と若い。

 ザーゴは数人のスタッフを連れてくる予定だ。そこにはおそらくフィジカルトレーナーとパフォーマンス・アナリストが含まれるだろう。鹿島もそのことを了承した。そのほかの優秀なスタッフは鹿島にそろっているし、私は情報を集めたり、仕事をやりやすいような環境を作ることで、ザーゴやそのスタッフを助けていきたいと思う。

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