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もうツートップ頼みとは言わせない。
FC東京、優勝戦線へ再浮上 (2ページ目)

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by KYODO

 神戸の勢いは止まらず、後半33分には田中順也のクロスに渡部がヘディング・シュート。これは高萩がギリギリでクリアする。さらに後半36分にも、ポドルスキが中央から得意の左足でミドルシュート。これもGK林彰洋のファインセーブに阻まれる。

 終盤、FC東京が5バックにして粘り強い守備で逃げ切り、勝ち点56とし、首位の鹿島アントラーズと並んだ。

 FC東京は直近の3試合で1点しか取れていなかった。自慢のツートップ、ディエゴ・オリヴェイラ、永井が研究されてきた証拠だ。この2人頼みの攻撃からの脱却は、チームのひとつのテーマでもあった。

 神戸戦で見せた4-2-3-1のシステムは機能していた。ワントップのディエゴ・オリヴェイラが下がってくれば、2列目の東、高萩、三田といった選手が積極的にペナルティエリアに侵入し攻撃に絡んでいた。オプションのひとつとして十分に堪えうるものだった。

 これから先、対戦相手によって、または試合の流れによって、4-4-2と4-2-3-1を使い分けていくことができる。活躍したアルトゥール・シルバを使えるメドが立ったことも大きい。

 アウェー8連戦も残り2試合となった。この神戸戦の勝利は、初タイトルを狙うFC東京にとって、勝ち点3以上のものになったかもしれない。


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