2019.10.20

もうツートップ頼みとは言わせない。
FC東京、優勝戦線へ再浮上

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by KYODO

 J1リーグ第29節。残留争いからの完全脱出を目指すヴィッセル神戸が、2位のFC東京をホームに迎えた。

 神戸は大崎玲央が出場停止、代表戦帰りのトーマス・フェルマーレンとケガのアンドレス・イニエスタはベンチ外となった。最終ラインにジョアン・オマリ、渡部博文を入れ、さらに右ウイングバックには西大伍に代えて若い藤谷壮を起用した。

 一方のFC東京も永井謙佑をベンチに置き、ボランチの高萩洋次郎をトップ下に上げて、今季初先発のアルトゥール・シルバをボランチに入れ、ディエゴ・オリヴェイラのワントップとした。

ヴィッセル神戸戦で先制ゴールを決めたFC東京の高萩洋次郎 試合はすぐに動いた。前半6分、神戸のスーローインのボールをアルトゥール・シルバが奪うと、右からクロスを上げ、高萩がバックヘッドで東慶悟へ。東が粘って落とすと、そのボールを高萩が自ら押し込んでFC東京が先制する。

 さらに10分、左サイドからアルトゥール・シルバが目の覚めるようなロングシュートを決めてFC東京が2点目。34分には、橋本拳人がディエゴ・オリヴェイラに縦パスを通すと、そのまま長い距離を走ってゴール前へ疾走。ディエゴ・オリヴェイラはターンして相手を剥がしてラストパスを送ると、橋本が足を伸ばして決め、3点目とした。

 神戸は、FC東京のシステム変更に戸惑ったのか、早い失点に気後れしたのか、3バックが機能せず、攻撃の起点となるセルジ・サンペールも高萩にケアされ、神戸らしさがまったくなかった。トルステン・フィンク監督は42分、サンペールに代えて小川慶治朗を入れ、山口蛍をボランチに下げる。前半はFC東京ペースのまま終了した。

 後半に入ると、神戸の3バックが積極的に中盤のパス回しに参加するようになり、本来のつなぐサッカーができるようになる。そして後半15分、前線で孤立することが多かったダビド・ビジャに代え、ルーカス・ポドルスキが約半年ぶりに登場。ポドルスキは自由に動き回り、起点となって攻撃を活性化させる。すると後半21分、右CKからオマリがヘッドを決め、1点を返した。

 一方的な神戸ペースになった流れを変えようと、FC東京は後半24分にディエゴ・オリヴェイラに代え永井を投入。それでも好転しないと、後半31分には三田啓貴に代え岡崎慎を入れて3バックにして、逃げ切りをはかる。