FWジェイがストライカー不足の日本に提言。「問題はメンタルだけ」 (3ページ目)
ただ彼のようなメンタルを日本人選手に求めるのは、この国の社会的な背景を考えると、簡単ではないような気もする。一度の失敗に手厳しく、セカンドチャンスはあまりない。世界でも稀な一括就職採用に代表されるように、一度でもレールから外れると、浮上のきっかけをつかみにくい。スポーツの現場では、いまだに頭ごなしの強権的な指導者が存在し、少年や少女たちはミスへの叱責を恐れて縮こまってしまう。
「(日本でも)いいFWは出てくる」とジェイは語る 先日、サガン鳥栖で現役を退いたフェルナンド・トーレスはこう語っていた。「ミスを恐れないでほしい」と。
ジェイも日本人選手の質の高さを認めている。だからこそ、あとは「メンタルだけだ」と言うのだ。
「たとえば日本代表はW杯の8強、いや4強に入ってもおかしくないと、僕は率直に思う。でもここの人々は控えめだからか、予選を突破した時に、ものすごく喜ぶよね。僕からすれば、日本の本大会出場は当たり前のことであって、大騒ぎする必要はない。なにしろ、これほど優れた選手たちがいるのだから。日本代表はもっと先に目を向けて、自分たちなら大きなことを成し遂げられると信じるべきだよ」
ジェイ
Jay Bothroyd/1982年5月7日生まれ、イギリス・ロンドン出身。北海道コンサドーレ札幌所属のFW。アーセナルの育成組織で育ち、プロ入り後はイングランドのクラブを中心にプレー。イングランド代表歴1キャップを持つ。2015年より日本へ。コベントリー→ペルージャ→(イタリア)→ブラックバーン→チャールトン→ウォルバーハンプトン→ストーク・シティ→カーディフ・シティ→QPR→シェフィールド・ウェンズデー→ムアントン・ユナイテッド(タイ)→ジュビロ磐田(日本)
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