名古屋、上位対決で強さを証明。
攻撃の中心が不在でもパスはつながる (2ページ目)
だがフタをあけてみれば、シャビエル不在を感じさせないサッカーで勝利を収めた。それだけチーム全体の意思統一ができている証拠だろう。それを象徴したのが、シャビエルの代わりに出場した前田の決勝ゴールだ。ここまでの戦いでも、途中出場した選手がいい仕事をしており、誰が出場しても自分たちのサッカーができるようになっている。
思えば昨季の今ごろは、7試合連続で2失点以上の8連敗を喫していた。今シーズンは、問題だった守備が安定。広島戦でも、攻め込まれる時間帯はあったが、集中が切れず、バタバタするシーンもなかった。常に冷静に対応し、ボールを奪ってからも簡単にクリアするのではなく、ボールをつなぐ意識を全員が持っていた。点差以上に強さを感じた。
名古屋はこれで単独2位。得点17、失点6という安定感は、首位を走るFC東京と双璧を成す。就任3年目の風間八宏監督は「全員で戦うチーム」といったが、それを証明した試合だった。
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