西大伍が考える鹿島の良さは「自分たちのサッカーに縛られない」 (6ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko
  • 井坂英樹●写真 photo by Isaka Hideki

――その決勝戦もそうでしたが、鹿島は決勝戦では本当に強い。

「僕が入ってから、決勝戦で負けたのはレアル・マドリー戦(2016年クラブW杯)だけですね」

――その強さの理由はどんなことだと思いますか?

「なんですかねぇ......(沈黙)。鹿島と対戦することで、相手が嫌だなぁと思ってくれるからじゃないですか」

――ACLの決勝セカンドレグでは、ノーリスクな守備的なサッカーに徹したわけですが、そこに物足りなさを感じるとも話していました。

「でも、決勝戦だし、勝ちたいと思えば、ああいうサッカーをするのは当然だと思う。他のチームでも同じじゃないですか?」

――でも、「自分たちのサッカーを貫いて敗れる」という話はよくある話ですよね。

「そういう意味では、鹿島は『自分たちのサッカー』というのがあるけれど、それに縛られないというのがいいのかもしれないですね」

――だけど、楽しくないんじゃないですか?

「でも、結局勝てないと楽しくないですから、負けているときは全然楽しくないですよ」

――勝てなくとも、自分はいいプレー、素晴らしいゴールが決められたとなれば?

「まあ、たまにそういうシチュエーションになることはありますね。でも、やっぱりモヤモヤしたものは残りますよ。だから、素直には喜べないですね」

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