2018.12.07

天皇杯準決勝敗退も、今季は改めて
鹿島というクラブの凄さを痛感した

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 天皇杯準決勝で実現した浦和レッズと鹿島アントラーズの対戦は、すなわち、昨季と今季のアジア王者同士の激突である。

 だが、アジアの頂点に立った両チームも、鹿島が一昨季天皇杯を制したのを最後に、国内では無冠。今季残された最後の一冠をかけ、両者のプライドがぶつかり合った一戦は、よくも悪くも、負ければ終わりのトーナメント戦らしい、互いが勝負にこだわった試合となった。

 結果は、1-0で浦和が勝利。前半のうちに浦和がCKから先制すると、その後は鹿島が攻勢に試合を進めたものの、「トーナメントではこういう戦いも必要。割り切って守りに回った」(FW興梠慎三)という浦和が逃げ切った。

天皇杯準決勝では浦和レッズに惜敗を喫した鹿島アントラーズ ピッチコンディションが悪く、パスをつなぐのが難しかったため、鹿島はなりふり構わず、シンプルに前線へとボールを入れていく攻撃で浦和に圧力をかけ続けたが、ゴールにはつながらなかった。

 最後の一冠(とともに、来季AFCチャンピオンズリーグの出場権獲得)にかける浦和の意地が勝った格好だが、とはいえ、今季の鹿島の健闘――”異常”とすら表現していいほどの過密日程を戦い抜き、アジアを制した――は、大いに称えられて然るべきだろう。

 浦和のオズワルド・オリヴェイラ監督も試合後、勝利した自チームはさておき、まずは古巣である鹿島に賛辞を贈った。

「鹿島はすばらしいチーム。メンバーを入れ替えてJ1とACLを戦っていたが、どちらのチームもあまりにいいプレーをするので、どちらがレギュラーかわからなくなるくらいだった」