リージョが語る神戸革命の内実。
「日本人はもっとレベルアップできる」 (2ページ目)
その結果、大崎のディフェンスは明らかに改善された。
「今までの玲央は、ディフェンダーとしてリラックスし過ぎていた。トレーニングの中での強度が上がったことによって、先日はケガをしている。しかし、これを乗り越えたら、代表や海外だって、夢でもなんでもない。ディフェンスはシュートに顔を差し出すような闘志を持てるか。(元)ウルグアイ代表ディフェンダーの(ディエゴ・)ルガーノは、躊躇なく顔を差し出す。ボールのコースを変えることで、チームの運命が変わるからだ。その責任を持てるか。私は玲央や他のディフェンダーにもそれを伝えている」
リージョはその熱を、見識を、ひとりひとりの選手に余すところなく注いでいる。誰ひとりの可能性も、諦めていない。足りないところを叱咤し、いいプレーを大声で褒める。
「MUY BIEN!」(ナイスプレー!)
練習場にはスペイン語が響き渡る。
「前川(黛也)は、今まであまりプレーする機会を与えられていなかった。しかし、ゴールキーパーとしての図々しさがいいね。これから経験を重ねることで、伸びしろしかない選手だ」
リージョはそう言いながら、みや(宮大樹)、たま(三田啓貴)、だいすけ(那須大亮)、なべ(渡部博文)、わたる(橋本和)、いの(伊野波雅彦)、しゅんき(高橋峻希)、ゆうた(郷家友太)、よしき(松下佳貴)、そう(藤谷壮)......と、選手ひとりひとりの所見を次々に述べていった。
「選手はみんな、正しい評価をしてもらいたい、という欲求があるものだよ。それはどこの国であっても同じ。日本人であろうが、アイスランド人であろうが、スペイン人であろうが......。愛情が必要なんだ」
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