清水への移籍を迷った森岡隆三。
鹿島と対等での戦いに違和感があった (6ページ目)
――現在は監督業から離れていますが、将来鹿島で指揮を執るというような気持ちは?
「イヤ、僕は鹿島と戦いたいですね。やっぱり鹿島といえば、『強い』というのが僕のなかでは大きいから」
――今、「鹿島は強い」というお話しでしたが、その強さの秘密というのは、先ほどのプロ意識以外にどんなところにあると思いますか?
「チームにはピッチ上でのルール、カルチャーというのがあります。この局面ではボールを外へ出すのか? 繋ぐのか?とか。それらをもたらすのは監督である場合が多いので、監督が代わればルールも変わってしまうことがあります。しかし、ベテランと言われる選手がそれを作り、中堅若手とつないでいくこともできる。それでも選手の入れ替わりや年齢構成などによって、そのカルチャーを継承できなくなる時期が生まれるものですが、鹿島は絶妙なスカウティングで、そういう魂を繋ぎ続けているんだと思います。タフなセンターバック、ボールを持てる中盤、強いフォワードがいて、サイドバックが上がってくる。そこに鹿島のサッカーの面白さと堅さがあります。そういう基盤に応じた選手を獲得しているし、育てているのが強さなんだと思います」
――ワールドカップのロシア大会では、大迫勇也、柴崎岳、昌子源とその鹿島でプロデビューした選手が日本代表のセンターラインを構築しましたね。
「日本代表のほとんどの選手が海外でプレーするという時代は、今後も続いていくのかもしれません。何人Jリーグの選手がいるのかという感じになったとき、鹿島の選手がそこに入ってくるように、鹿島にはJリーグを引っ張って行ってほしいと思います」
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