半年で鳥栖に復帰した豊田の胸中。「そんなに長い時間は残されていない」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 中西祐介/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

 豊田はいつも敗北や失敗からも学び、這い上がってきた。北京五輪ではチーム唯一の得点を挙げたものの、その後はJ2の鳥栖に流れ、その鳥栖をJ1に昇格させ、クラブ史上初の日本代表選手にも選ばれた。ブラジルW杯では本大会のメンバーから外れるも、2015年のアジアカップには出場した。

「もう、時代は違います。新しく変わるほうに身を委ねるのが楽なんですよ。ただ、自分はいいときも悪いときも、このチームでやってきたので」

 豊田はそう言うと、テーブルの上を片付け、布巾できれいに拭いた。

「トーレスには積極的に話しかけています。黙々と練習する選手で、なんか自分と共通する性格なんじゃないかなと。もっと英語がうまくなりたいですね!」

 そう語る鳥栖の英雄は、今をたくましく生きている。

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