2018.08.01

本人直撃! Jを吸収中のトーレスの素顔
「鳥栖での生活は快適だよ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 原壮史●写真 photo by Hara Masashi

 台風12号が近づき、九州は雨脚が断続的に強くなり始めていた。

「フェルナンド!」

 名前を呼びかけ、スペイン語で挨拶すると、壁に背をもたれて携帯をいじっていた彼は、人懐こい笑顔を浮かべた。

「ここでの暮らしは快適だよ」

 そう応じたフェルナンド・トーレスは、前日の試合のリカバリーを終えたばかりだった。クラブハウスの前で、迎えの車を待っていた。まだ日本の免許を取得していないので、練習場とホテルを送り迎えする運転手がいるという。そんなやりとりをしている間に、彼自身がまもなく乗るのだろう、マツダの高級スポーツカーが到着した。電光石火のゴールを持ち味にする、トーレスらしい車だった。

来日して2週間、初ゴールが期待されるフェルナンド・トーレス「マジで彼はいいやつなんだ。ナンバー1だよ。いつも気にかけて、喋りかけてくれるからね」

 トーレスは、チームメイトの豊田陽平に視線を投げかけながら言った。はにかむように人のことを褒める様子に、その純朴さが浮き出ていた。真のスター選手というのは、意外なほど純粋さを失わない。

 電撃的な入団会見から2週間が経過。ほとんど様子が伝えられないが、トーレスはどのような鳥栖での生活を送っているのか――。