2018.07.31

プロ生活23年の明神智和「引退を考えると
正直、怖い。というか、不安」

  • 高村美砂●取材・文 text&photo by Takamura Misa

ベテランJリーガーの決断
~彼らはなぜ「現役」にこだわるのか
第4回:明神智和(AC長野パルセイロ)/後編

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 AC長野パルセイロへの移籍に際し、「現役を『やりたい』と思う自分の気持ち。『やれる』という自信。そして、僕を獲得してくれるチームがあるか」という3つの要素を自身に投げかけ、決断に踏み切ったという明神智和。その視線の先に見据えるのは、現時点での最大の目標だと言い切る”J2昇格”だ。

 そのために、自分にできること、やるべきことは何なのかを問いかけながら、40歳を迎えたベテランは戦いを続けている。いつの日か必ず訪れる”引退”の瞬間まで、自分らしい姿でプロサッカー選手を全うするためにも――。

16歳年下のチームメイト、FW松村亮(左)は「僕が中学生のときに、ガンバの試合で観ていたままのミョウさんです。プレーは熱く、でも黙々と取り組んでいて、それでいて話したらめちゃ優しい。理想の先輩です」と明神を慕う。 ただし、その”J2昇格”のために「やるべきことが多い」と感じているのも、正直なところだ。当然ながら、個人的な部分で、クラブハウス内のシャワールームに湯船がないため、自宅で交代浴を行なうとか、トレーナーにメニューを作ってもらってプラスアルファで筋トレに励むなど、パフォーマンス向上に必要だと思うことは続けている。

 だが、J2昇格を目指すうえで大事なのは、「自分を含めた個の力を、チーム力にどうつなげていくか」。そのためにも、選手個々が”サッカー”に対して、あるいはプロサッカー選手として、マインドから変える必要があると明神は言う。

「パルセイロはJ3クラブの中でも数少ない、全選手がプロ契約をしているチームだと考えても、今の順位(14位。※取材時点)に納得していいはずがない。